『奥さまの名前はナオミ。そして、旦那さまの名前はオタカ。ごく普通のふたりはごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました。でもただひとつ違っていたのは奥さまは裸族・・・もとえ。奥さまは助産師だったのです。』
数日前 うちの長女が14歳になりました。
いや~。
あの、女児のくせして薄毛で、のわりには体毛が濃く、眉毛も濃い(今も)彼女は、
オタカより髪も多くなり、体重こそワタシより軽いくせに身長は同じ・・・という、
なんとも、小生意気に育っています。
ところで。
うちの職場は勤務の希望というものが出せます。
世間一般の曜日の概念。そして、なんといっても昼夜間隔が完全にマヒしている・・・
そんな、われら医療者は祝日事情つーモノにも完全に疎いです(自慢にもなりません)
夜勤終了するや否や、ユニフォームを脱ぎ捨て、職員更衣室でトレーニングウエアに着替える。。。
勤務中。不覚にも脇に流れた乳をブラの中にしまい、お団子病院ヘアをくくり直す。
VAAMを服用し
いざ!!通い始めたジムへ!!運動で体脂肪を燃やせっ!!!燃やすんだ!ジョーっ!!!
・・・・ちーん。
平日限定、日中限定のデイ会員のワタシがこの日。秋分の日とわかったのは
ジムのフロントでした。合唱。(そして、灰になったワタシ)
話が、脱線しましたが。
うちの勤務。
そう、我々は曜日や祝日。時間を問わない勤務形態で、ゆえに曜日概念すら疎いですが、自分の『希望』というものが出せます。
研修。
家族との旅行。。
子どもの参観日。
彼とのデイト。
家の法事。。。。
(ジム?)
うちの師長さんは、ありえないほどのスタッフの希望をききながら。。
まるで、じぐぞーパズルを作成するがごとく、その月の勤務を作成してくださいます。ありがたや。
で、
ワタシがこれまで希望し続けているのは(ただし、さりげなく・・・)
『家族や大切な人の誕生日を深夜勤務にする』
というコト。
「なんざます!とんでもないっ!家族のおたんじょーびに、仕事入れるなんてフトドキものざます!!」
そんなこと言わないで。
全国の家庭を、家族を大切に考える奥さま方。
ごく普通のナオミはね。
ごく普通に恋をして、ごく普通の結婚をして、ごく普通の家庭をもちました。ええ。もちました。
でも。
そのまえに、ナオミはね。
助産師!だったのです。
あえて。
大切な日に、勤務を入れる。
実は、
ワタシには助産師としての、いや。助産師にしかできない。そんな一年に何回も体験できないことを楽しみにしているのです。
家族の大切な日。
もちろん、誕生日ですが。その日に、分娩介助をするのワタシの楽しみなのです。
うひひ。
以前、こんなことがありました。
あれは、三女の誕生日の日。
ワタシは深夜勤務。分娩担当をし、ある産婦さんの担当になりました。
彼女は今回で3回目の出産で。
夜中のこともあり、上のお子さんをお願いする人もいなく、
ご主人に上の子たちを任して、
たったひとりで。
出産に臨んでおられました。
陣痛にくるしみながら、新しい命を懸命に産みだそうとする産婦さんに
数年まえの、自分の姿を重ねながら、励ます。
そして、元気な産声を、我が子が産まれたときのような感覚に共ににさせていただく。
なんともいえない、
気持ちになります。
疑似出産体験?いやちがうな??
ほんと。
いつもの分娩介助以上に、
『大切な日の分娩介助』は、ワタシの中の助産師として、
そして、娘らを出産した『あの時の気持ち』に、戻れるのです。
いろんな意味で、『初心』に戻る。
助産師ならではでしょう?ふふふ。
で。
先日の長女の誕生日。
例にもれず夜勤していました。
でも、この日。分娩介助。出産に立ち会うことができませんでした。
というわけで、14年前の長女を出産した時の、あの今まで味わったことない気持ちを、小さなころのあの子の写真を見ながら、片手にビールをもち、オタカと話しながらなんとなく思い出す。。。
ま。
これも、縁だわな。
長女。
ますます、大きくなれ。
そして、生意気になれ。たんじょびおめでとう。
あの時のワタシ。おめでとう。
あのときの、あんなに華奢なおハゲは、こんなに、大きくなったよ。