最近、
夕方。決まった時間になると団地内に草刈機の音が聞こえます。
だいたい、17時前後になるとその音は毎日違う場所で響きます。
日曜日には草刈機の音は聞こえないんだけど。
だいたい平日に。昨日ならウチの西側の方向から裏庭にかけて1時間~2時間弱。
今日は東側のまだお家が建っていない空き地の斜面あたりから聞こえています。
うちの、団地は
いわゆる緑多き山?林の中にあります。
春になればウグイス鳴き、夏の早朝には山鳩が。日中はアブラゼミ.ツクツクボウシ、そしてヒグラシのカナカナ・・というのセミの鳴き声の変化で夏の終わりを感じることができるほどの自然多い場所。
散歩をしていると、蛇に出くわす事など珍しくはなく、うかうか道べりを歩いていていると驚きの出会いがあります。
我が家は小高い丘にあり裏には桜も植えられ、地面にはタンポポやシロツメクサなど緑深き場所に立地。
環境は自然多くよい場所であるのだけれど、
なにせ山。
なにせ林。
なにせヤブ。
ちょっとしたら、
タンポポの丘も、
蛇のでる道べりも、
セミの住処の裏山の斜面も
草が茫々と生えてきます。
緑多きよい場所!と暢気に喜んでいられないほど茂ります。
2ヶ月に一度程度に団地内の草刈や大掃除がありますが、そんなものではこの雨多く暑くなる初夏の団地斜面の林の雑草の成長にはかないません。
我が団地内の皆さんは、同じ年代の人たちの集まりで
働き盛りのおとーさん。育児と家事と、もしかして仕事にも忙しいおかーさんばかり。
夕方になれば
みんな自分の家のことをこなすことに必死で
『あ~。裏山の斜面が草茫々だな・・・』や『公園の雑草が凄い事になっている!!!』
・・・・・と思っても
『こんなに草が茂ると、ヤブ蚊が発生して困るな~~』
と蚊の脅威に脅えたとしても。
『自分ちの敷地外』の『団地内の雑草』を自らどうこうしよう・・・など考えれません。
私も含め『見て見ぬふり』です。
ですが、
最近。この夕暮れ時に団地内のあちらこちらで出没される
『草刈機の人』
さっき、どなたがしてくださっているんだろ~っと、
人見知りの私はカーテン越しに外を覗いてみました。
彼は
蚊に刺されないように長袖長ズボンのツナギを着て、草刈機を持って帰宅されているところ。
帰宅されている方角からして、私の家のすぐ近所ではないようでした。
おそらく彼は。
仕事が終わってちょっとした時間に、
毎日毎日。少しの自分の大切な夕方の時間を使って団地内の草を刈ってくれているのでしょう。
どなたかは後姿だけでは解りませんでした。。。
彼の
草刈機を持って帰宅される後姿を見送りながら、感謝の思いでいっぱいと同時に
なんともいえない恥ずかしい気持ちになる自分。。。。
自分のしたことに対して、それ相応の報酬が・・もしかしたらそれ以上の報酬がないと動けない。
いや、動かない。
『お金』や『評価』がない仕事をできない。
自分に見返りのない行為を自分の時間を使って他人のためにする事は損である。
ほんとうに恥ずかしい。
『自分には夕方、ご飯を作らないといけないし。仕事だってしている。これから夜勤。忙しい忙しい・・・』
他人のために動く事をなにかしら自分の都合の良いように言い訳にして動かない自分。
私とは立場は違うけれど、
自発的に、しかも無償で。
自分敷地外までも草刈をしてくれている彼。
こんど、お礼が伝えられたらな。。。と、思います。