40年前。
その当時、おなかの赤ちゃんを『超音波』で様子や元気度など。
診ていなかったのではないだろうか。
というか、超音波による診断なぞなかった?のか?
そら~~~。
腹の子がどんな格好で腹の中に納まっているだの。
神と助産師の腹の外から触る感触だけが頼りだった時代・・・。
それが1970年代。
みなさん。
こんばんわ。
牡蠣とかりんとうの食い合わせが悪く、胃腸の調子が今ひとつな3月の夕方を過ごしております。
先日
まさかの40回目の誕生日を終え(←ここ!さら~~っと流す)
ナチュラル~に新世界に突入したばかりのワタシでございますが。
牡蠣とかりんとうの食い合わせが悪いだの知りませんでした。おえ。
(食い合わせ原因でなく食べすぎたというご意見もあり)
さてさて。
『誕生日』
誕生を祝ってもらう日。昨年の誕生日から無事に一年過ごせたことを喜ぶ日。
友だちから
彼氏から
彼女から
おとーさんや、おかーさんや家族から
みんなから
『おめでとう』といってもらえる日。。。。と思っておりました。ええ。もちろん今も。
『誕生日』
には、親しい人や大切な人と
美味しいものを食べたり、楽しい時間を一緒にすごしたりなんかしらのプレゼントも貰って
まさに女王。この世の春。
いつも口うるさい母がこの日だけは怒らずにいてくれる。
公園の人気のブランコの取り合いになる友だちがこの日だけは順番を譲ってくれる
ずーっと、毎日が誕生日だったらなぁ・・・と思ってたっけな。
ですが、ワタシは最近になって、というか自分が助産師になり母になり、
この『誕生日』という概念が自分の中で変わってきました。
ワタシが自分が生まれたときの事を母親に尋ねたのは
たしか小学低学年だったとおもいます。
一緒に母親とお風呂に入るとき
母親の下腹部に傷があったので「おかーさん?このおかーさんのお腹の傷は何?」ときいたことがきっかけでした。
母親は
「あ。これ?これは、あんたがね。生まれたとき『テイオウセッカイ』で産まれてきたからその時の『シュジュツ』の傷なんだよ」と教えてくれました。
40年前
ワタシが帝王切開でこの世に誕生する2日前の日。
母は破水したそうです。
だいたい予定日頃の破水だったので問題ないのですが
母は初産であり一度流産の経験もあるので
陣痛でなく破水から始まった出産のドキドキ感と これから強まるであろう陣痛の恐怖と
でも、数時間後にはお腹の中のワタシに会える期待感でいっぱいだったと想像します。
ですが。
待てど暮らせど、ワタシは生まれてくる気配はなかったそうな。
今では短気のイラちなワタシですが、当時はノンキ者だったんですね。
で。
破水してもなかなか有効な陣痛がなく、生まれないという事で陣痛促進剤をDrはチョイス。
母いわく。
「二日かな。二日間。痛かったんよ。点滴(促進剤)使っても、痛いばかりで子宮の入り口が開かんでな・・辛かったわ。だはは」
で。
そのとき
機転のきく?助産師さんが
促進剤を使用しても分娩進行しない事を不審に思い内診してくれたそう。
【顔位】
普通、胎児というものは
母親の骨盤のカタチにそって頭の一番小さいところを合わせながら産道を通ってきます。
スムーズに
狭い産道を賢く通るために
誰から教えてもらったわけでもないのに、
陣痛が始まると顎を引きできるだけ小さくなって後ろ頭のいちばん出っ張ったところを骨盤に合わせてね。
それが胎児の知恵。素晴らすぅぃ~~~。
ですが。
ワタシは違った。
あえて。
あえていちばん面積の広い部分【顔面】を、骨盤に合わせようとしていたらしい。
しかも!二日も陣痛に苦しむ母をよそに
ワタシは内診する助産師さんの指に吸い付いたらしい。
ちゅっちゅっちゅっ・・・・。
吸綴(きゅうてつ)反射
新生児の唇に触れると乳を吸う動作をする
まだ生まれもしないのに、母の乳首でなく助産師さんの指を吸ったワタシ。
おい、指ぃ!指吸うまえに出てきなさい。出て。ていうか、顔?顔面?
骨盤に頭を合わせなさい。こらっ!
は~。
当時の自分につっこんでみました。
そして
胎位胎勢異常と分娩の遷延という長々しい診断をうけ帝王切開にいたったわけです。
母に付き添っていた父も、うっかり手術室まで連れて行かれ、思わず帝王切開に立ち会ったそうです。
「いや~。おかーさん。どーなるのか?と思ったで。なかなか生まれんと思ったら、急に帝王切開になって手術室じゃろ?で、あれよあれよと、おまえが生まれたんじゃけどな。なんかな、生まれたときナ。よく泣いとったけど肌の色が真っ黒?真紫?でな・・・。『げ。あの色はなんじゃ?あれは赤ちゃんか?!』とおまえを初めて見た時そうおもったもんよ。かわいいとか、そんなことよりもただ『色が!肌色が変!!』と感じたな。だはははっはは。今は笑い話だけどな。その時はおかーさんは腹切られるし、おまえはそんな色だし、どうしようか!!?とおもったで。」
元気で何より(自分の事ですが)
二日間も母や父。そして、お医者さんや助産師さんを心配させたくせに
ノンキに内診時に指まで吸い生まれてきた私。
『誕生日』
美味しいものを食べる日。
プレゼントをもらえる日。
みんなに『おめでと=』といってもらえる日。
好きな人や
楽しい仲間とた愉快に過ごすのもいいかもしれん。
ただ、
人さまに祝ってもらう前に
自分の出生時にお世話になった方々、
とくに私の場合は
二日間も陣痛に苦しんだあげく帝王切開で無事に自分を産んでくれた母に感謝する日なのだと
感じた40回目の誕生日でした。
あ。
写真↑はワタシが担当させていただいた赤ちゃん。手はワタシです。