『助産師さん。あなたならどうしますか』
先日、とある研修に参加しました。
この研修に参加していたのはおそらく、近隣の周産期医師・助産師・看護師。
内容は
講師の先生の穏やかな口調がますますその内容の重大さを増すようなものでした。
講義を受けながら、できればこの場面に出くわしたくないな・・・と思ってみたり、
そんな場面に出くわしたら。ワタシならどう応えるだろう・・と考えてみたり。
でもいつか出くわすかもしれない。。いや、過去にもそういうことには出くわしていたかも。
もしかして、医療者側の立場でなく、
自分自身がその当事者になっていたかもしれない。
子どもを授かるコトを望んで妊娠したとき。
誰もが、
『どうぞ。どうぞこの妊娠が無事に継続し健康な赤ちゃんがうまれますように』と思います。
いつもの妊婦健診。
Drがする超音波画像。
見慣れないその画像を解るか解らないままに、まだ見ない
自分のお腹の中で成長する我が子の様子をワクワクとした目で見つめる。
妊娠 10~12週。しっかり赤ちゃんの心拍も確認できて
さぁ!これから!
というときに
『あなたのお子さん。染色体異常があるかもしれない。』
『ただ、この検査では確定診断ではない。』
『この検査で陽性とでても、確定診断をしたらなんともない事も多々ある』
『確定診断で【陽性】と出た場合、産むか産まないか。決めるのはあなたとご家族だ』
『もし、産まない選択をするのならそれにはタイムリミットがある』
『もし、産むのならこの【確定診断】の検査はリスクを伴う』
そんな事をDrから宣告されたらなら。。
ワタシならどうするだろうな。
妊娠初期には、個人差もあるけれど、つわり症状はあるでしょう。
仕事を持っていたり、家事をこなしているとお腹だって張るかもしれません。
腰が痛かったり、ちょっとしたことが気になったり。
涙もろくなったり、感動したり。
胎動を感じ、
元気に生まれてくるその日を夢見て現実のものと想像する。
お腹から出てきて
元気に産声を上げ。五体満足。
月齢にそって、月齢どおりに成長していく。。
妊娠したなら、誰もが
そんなあたりまえのことを、祈るのは当然だと思います。
そんなときに我が子の人生をそしてそれを支える自分や家族の人生の選択をしないといけないしたら。
『助産師さんなら。助産師さんが私の立場ならどうしますか』
オランダへようこそ
NTとはなにか
出生前診断とは
周産期に関わる私たちにできる事は
正しい情報を知る限りの情報を丁寧に説明すること。
そしてその説明はクライアントが間違った選択をしないよう
自分たちの主観が入らないようにするということ。
そして専門家(遺伝カウンセラー)という存在があるということ。
産む
産まない
たとえ、どちらの判断をしたとしてもそれはその人や家族が悩んで、悩んで。
自分で決めた事だということを理解し尊重すること。
それを
良いか
悪いか
など、いえない事。
その人が【決めたこと】について、全力でお手伝いする事。
それが大切なのかもしれません。